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2026映画鑑賞レポート#03|女性の休日

  • 2月11日
  • 読了時間: 4分

更新日:2月12日

📍いつもブログを読んでくださりありがとうございます。


映画『女性の休日 THE DAY ICELAND STOOD STILL』を映画館で鑑賞しました。


監督はパメラ・ホーガン。

2024年製作、アイスランド/アメリカ合作、上映時間71分のドキュメンタリー映画です。




1975年アイスランドで起きた「女性の休日」を描くドキュメンタリー映画を鑑賞。言葉の選択と戦略的妥協、平等の意味を静かに考察します。
2025年公開のドキュメンタリー映画

「女性の休日」というタイトルに惹かれて


この映画を観ようと思ったきっかけは、「女性の休日」というタイトルに惹かれたからです。


さらに、1975年10月24日に実際に起きた出来事を描いていること。


そしてそれが自分が生まれる6年前の出来事だったという時代的な距離感にも興味を持ちました。


会場は残席が少ないほどの入りで、観客は女性が多かった印象です。



コラージュのような映像構成


作品は、1975年にアイスランドで起きた「女性が一斉に労働を休んだ日」を軸に、


その当時を生きた女性たちへの現在のインタビューを交えながら構成されています。


まず感じたのは、この映画がコラージュやパッチワークのようだということでした。


モノクロ映像

イラスト

文字、テキスト、

インタビューが自在に織り込まれ、観る者を飽きさせない編集です。


とりわけ印象的だったのはイラストの使い方。


当時の女性たちが感じていた疎外感や虚しさ、鬱々とした思いを、


過度に重くならずに伝え、より多くの人に届く表現として効果的に機能していました。



平等とは、誰かと戦うことではない


この歴史的な「女性の休日」の後、アイスランドは女性の就労率が高く、男女平等指数も世界一の国になります。


それでもなお完全な平等には至らず、今も彼女たちは声を上げ続けています。


映画の中で繰り返し語られていたのは、「平等」は男性への敵意や対立を目的としたものではない、ということです。


一人ひとりの人間が、自分に与えられた役割ではなく、自分で選んだ人生を生きられる社会。


それを求めているのだという点が、明確に示されていました。



「ストライキ」から「休日」へ──言葉の戦略的妥協


当初、この行動は「ストライキ」と呼ばれる予定でした。


しかし、女性組織の中にも保守的な立場があり、その言葉に強い反対が起こります。


実行できるかどうかの瀬戸際で、ある一人の女性が提案しました。


「休日ということにしましょう。」


この言葉の選択によって、「ストライキ」は「女性の休日」となり、歴史的な一日が実現します。


何かを成し遂げるとき、言葉の選択は心理的にも社会的にも大きな影響を与えます。


大きな目的のために、どこまで妥協できるのか。何を譲り、何を守るのか。


その積み重ねが、この日の歯車を一つずつ回していったのだと感じました。



大きなうねりの中で、何を見失わないか


映画の中で印象的だった合言葉があります。


「本当にやるの?できるも?。必ずできる。」

一人ひとりの力が重なったとき、大きな運動になります。


しかし同時に、そのうねりは、誰かを排除したり、境界線を引いてしまう危うさも孕んでいます

だからこそ、


何を平等にしたいのか。

自分たちの声はどこへ向かっているのか。

それを一人ひとりが自分の指針として持つこと。

リーダーに委ねきるのではなく、自分自身で見極めること。

あるいは自分がリーダーの立場なら、その行動が大きな流れの中でも保たれるかを問い続けること。


そんな人間の責任についても考えさせられました。



観終わったあとに残った問い


観終わったあとに強く残ったのは、ストライキを「休日」と言い換えた戦略的妥協は、


人生の大きな局面だけでなく、日常の中にも必要なユーモアや知恵なのではないか、ということでした。


また、「平等」を掲げるとき、自分の置かれている状況への違和感に気づけるかどうか。


「そういうものだから」と問題にすらしない慢性的な習慣に、気づけるか、気づけないか。


その差はどこから生まれるのだろう、と考えさせられました。


映画館のグッズ売り場では、この作品にちなんだ絵本も販売されていました。


この歴史的運動を広く浸透させるために、映画だけでなく、あらゆる媒体を使って伝え続ける。


信念には、そうした地道な努力が伴うのだと思います。


映画の中で、ある女性が語っていた言葉があります。


「信念があれば、話し方が違ってくる。心がこもる。」

反対され、後ろ指をさされ、悪く言われたとしても、結果はすぐには現れず、時代が後からついてくる。


現在の選択が、どんな未来につながっていくのか。


静かに、しかし深く考えさせられる一本でした。



2024年|アイスランド・アメリカ|アイスランド語・英語|原題:The Day Iceland Stood Still/71分

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