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領土 — 光の配置と展示検証

  • 11月2日
  • 読了時間: 2分
領土シリーズ3点を展示。 光と絵具の層がつくる変化を検証しました。 展示空間での配置と照明の記録。
照明を調整するたびに、作品の印象は変化する

Exhibition Log 01

領土 — 光の配置と展示検証


展示準備の目的と構成


展示空間で「領土」シリーズ(#1〜#3)の設置と光の確認を行いました。


モノクロ表現から色彩へと移行した最初の作品群であり、今回の展示では、それぞれの作品がどのように響き合うかを検証することが目的でした。


3点の作品はいずれも、アクリル絵具による層の重なりを特徴としています。

絵具の厚みや滲みの変化が、光を受けて表情を変えるため、展示位置や照明角度によって印象が大きく異なります。



光の配置テスト


この日は、コンクリート壁面の質感との相互作用を見ながら、光の当て方を繰り返し調整しました。特にゴールドを用いた部分では、照明が強く反射してしまう問題がありました。


自然光も試しましたが、日中の時間帯によって輝きが不安定で、画面全体の印象を一定に保つことが難しい。

最終的には、人工照明による制御を前提とした展示が、このシリーズの意図に最も近いと判断しました。


光の強さと距離、壁面との間隔を細かく調整し、色層の奥行きが最も自然に現れる位置を見つけています。


今回の展示では、各作品の配置順も検討しました。

ピンク色を主体とした#2を中央に置き、両側に青色がメインの#1、#2を並べることで、画面の流れと視線のリズムが生まれます。


連作としての統一感を意識しながらも、個々の作品が独立して見えるよう、間隔を一定に保ちました。



展示後の気づき


展示が終わった今、ようやく見えてきたことがあります。

光が画面の一部として機能しているということ。

絵具の反射や吸収によって、時間帯や観る位置で表情が変化すること。


今後の展示では、今回の経験をもとに、光と画面との関係をさらに深めていくつもりです。

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