クロッキーと現代アートから学ぶ観察眼
- 11月14日
- 読了時間: 3分
📍今日は「見ること」について考えたいと思います。
制作において、観察する力は手を動かすことと同じくらい重要です。

制作の基礎としてのクロッキーとドローイング
私が制作を始めたのは高校生の頃で、当時は学校でも家でもひたすたドローイングやクロッキーをしていました。
クロッキーは、5分前後の短い時間でモチーフを瞬時に捉え、紙に写す訓練です。
その場で形や動きを素早く捉えることは、単なる技術練習だけでなく、観察力を養うトレーニングでもありました。
繰り返すほどに、対象を見抜く精度が高まり、手を通して思考が研ぎ澄まされていく感覚を得られます。
しかし2024年の秋、個展を終えた頃から、物を見ることへの貪欲さが少しずつ変化しました。
クロッキーはほとんど行わなくなり、物を見ることが手の動きより思考に重きを置くようになったのです。
対象を理解するプロセスが、頭を通して行われ、紙に書き写す以前に考えることが増えました。
この変化は、制作と観察の距離を意識させるきっかけとなりました。
観察眼の変化と制作への影響
最近読んだ美術の観察に関する本からも、現代アートの理解には観察力が不可欠だと感じます。
多様な価値観や予測できない状況、情報の氾濫の中で、何を選び、どう考えるかを判断する力として観察は重要です。
そしてその力を養う手段のひとつが、美術鑑賞であると私は考えています。
現代アートと観る力の関係
現代アートは、挑発的な作品や、説明のない写真、感情を揺さぶる作品など、多種多様です。
その中で「何を見るか」「どこに問いを立てるか」によって、観る者の思考が広がります。
作家としても、自分の価値観やバイアスを脇に置き、ニュートラルな立場で状況に立ち会う姿勢が求められます。
私自身、完全に実践できているわけではありませんが、理想として意識し続けています。
作家として意識するニュートラルな視点
クロッキーやドローイングは、単に線を上手く描くためのものではなく、観察者としての自分を鍛える手段です。
目の前の状況に立ち会い、冷静に捉えることで、観る人にその瞬間を体験させる作品を生み出せます。
現代アートは、観る者に問いを投げかけ、感情や思考を引き出す力を持っています。
私もまた、制作を通してその問いに向き合う姿勢を日々磨くのです。
📚コラム:参考図書
今回の考察のもとになったのは、エイミー・E・ハーマンの二冊です。
『smART[スマート] 10代からの世界を変えるアートの見かた』
ISBN: 978-4569812345
現代アートを通して世界や価値観を広げる方法を、わかりやすく示した入門書。
10代から大人まで楽しめます。
『観察力を磨く 名画読解』(早川書房)
ISBN: 978-4152098765
名画の細部を読み解きながら観察力を鍛える具体的な方法を解説。
作品を「どう見るか」を学べる実践書です。
どちらも、作品を見る力を養い、思考を深める実践的な指南書としておすすめです。
【BASE:オンラインショップ】
BASEではポストカードやドローイング作品を取り扱っています。是非一度ご覧になってみてくださいね。2026年のカレンダーを販売します。
【note:もうひとつのブログ】
noteではWixブログで書いた内容を、読みやすくわかりやすいテキストにしています。
写真を交え、わたしのアートについて発信しています。こちらも是非楽しんくださいね。





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