春の嵐と夜行列車
- 4月7日
- 読了時間: 3分
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4月7日、春休み最後の日は朝から曇り空で、正午頃には小雨が降り始める冷たい一日となりました。
春先特有の、どこか落ち着かないそわそわした気分に少し戸惑いながら過ごしています。
そんなとき、私にとっての小さな健康のバロメーターは「読書をしたくなるかどうか」です。本を手に取りたい気持ちがあるときは、まだ心の調子が整っているのだと思います。
昨日から本格的に読み始めたのは、多和田葉子 の『容疑者の夜行列車』です。以前からどうしても読みたいと思っていた本で、ようやくその順番が巡ってきて、逸る気持ちを抑えながらページをめくっています。
この物語は国境を越え、列車の旅をつなぎながら進んでいきます。
ちょうど半分ほど読み終えたところですが、独特の語りが印象的です。
二人称で書かれているため、まるで自分自身の後ろ姿を見ているような感覚や、どこか上空から眺められているような視点が生まれ、物語に不思議な奥行きを与えています。
読んでいるうちに、まだ訪れたことのない土地や国、出会ったことのない人々、そして夜の寝台列車の風景が浮かび上がってきます。
実際にはその場所へ行ったことがなくても、言葉の連なりによって遠い場所へ連れて行かれるような感覚があります。
多和田葉子の作品には、国境を越えて広がる視野があります。
読み進めるほどに、目の前の生活だけでは見えない大きな地図のようなものが、頭の中に広がっていくようです。
もし今、自分の環境や人間関係、あるいは生活圏の中で少し窮屈さを感じることがあったとしても、こうした物語は視点を遠くまで伸ばしてくれます。
目の前の世界を離れなくても、もっと広い場所から今の自分を見つめ直すことができるのかもしれません。
今日は春の嵐のような強い風が吹いています。
こんな日には、ページの中の列車に揺られながら、まだ見ぬ土地へ向かう旅を続けてみようと思います。
窓の外は見慣れた景色でも、私の内面では、静かに場面が切り替わっていくのです。
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