2026展覧会レポート#59|まなざしの奇跡 日本女性写真家の冒険@ヒカリエホール
- 3 日前
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本展は南フランスのアルル国際写真フェスティバルを起点とする国際巡回展の凱旋展です。1950年代から現在に至るまで写真表現を牽引してきた女性写真家たちに光を当て、日本の写真史を捉え直す機会となっています。キュレーションは竹内万里子さん。総勢30名、約200点の作品が、記憶、身体、日常、ジェンダーといった多彩なテーマから、それぞれの写真家の軌跡をたどれるよう4章に分けて構成されていました。
💬見に行く前に見どころをまとめています。

会場を歩きながら
それぞれの章を見ながら、けっこう知っている作品と作家があるのと、どこかで見たことがある作品が多かったです。全く知らない作家も作品もありましたが、全体的には女性のまなざしとして普及しているのではないかという印象を受けました。
そして「日本女性の写真家」というカテゴリに分けることは、正直どうなんだろう?と思う程、性別によって撮るもの、作品そのものの見えかたは変わるのか、どうかも頭をよぎりました。
会場の最後には年表があり、出品作家以外の方の写真集もありました。そこにも何名か知っている作家の方もいました。今回何らかの事情やコンセプトに沿わなかったのかもしれませんが、ここに出ていない作家のまなざしもあるし、そのまなざしは何をまなざしていたのか、ということも気になりました。
スマホ世代ではないわたし
わたしが学生だった1990年代後半から2000年初めには、スマホもなければ、SNSで写真を共有する文化も一般的ではありませんでした。なのでデジタルネイティブのZ世代の若い世代の方がこの本展をみて、どう感じるのかも興味深いと思いました。当時リアルタイムでその写真を目にしたことがあっても、実際に作品を見ると、インスタのフィードに見えたり、フィルタで加工した写真に見慣れたせいか、ぞっとするほど作品が「過去」のように見えてしまいました。
そして、会場の写真をスマホのカメラで指一本で写真を撮ったつもりでいるわたしは、何を撮っているのだろう。カメラのレンズを通して対象を撮影しているけれど、それは写真ではなく、情報でした。本展の「まなざし」というテーマの手前で、そもそも写真ってなに?というところで立ち止まり浮遊していました。握りしめたスマホのカメラとそのレンズが、写真と呼ばれないものを映しているということの事実と衝撃に、小さく食らってしまいました。
会期:2026年7月4日(土)〜8月26日(水)※会期中無休
会場:ヒカリエホール(渋谷ヒカリエ9F)
開場時間:10:00〜19:00(最終入場は18:30まで)
入場料:2,200円
💡お家の冷蔵庫の写真をご提示いただいたお客様限定で、当日券を100円引き
🪞会場構成と出品作家(30名)
会場構成(全4章)
第1章|「写真」をめぐる冒険 —想像力を解き放て!フォトグラム、コラージュ、インスタレーションなど、「写真」の枠組み自体を揺さぶる表現に焦点。出展作家:今井壽惠、岡上淑子、オノデラユキ、小松浩子、今道子、杉浦邦恵、多和田有希、蜷川実花、山沢栄子
第2章|「記録と記憶」をめぐる冒険 —目に見えないものに向かって記録を通じて個人史・社会の記憶を掘り下げる作品群。出展作家:石内都、石川真生、岩根愛、志賀理江子、常盤とよ子、西村多美子、米田知子、藤岡亜弥、渡辺眸
第3章|「女性」をめぐる冒険 —ジェンダー、身体、セクシュアリティ身体やジェンダー規範に向き合う作品を紹介。出展作家:岡部桃、片山真理、澤田知子、長島有里枝、野村佐紀子、やなぎみわ
第4章|「日常」をめぐる冒険 —見過ごされた風景の中で何気ない日常の中に新たな視点を見出す作品群。出展作家:潮田登久子、川内倫子、楢橋朝子、野口里佳、原美樹子、ヒロミックス
※このほか島隆が特別出品として参加(日本初の女性写真家、1860年代の撮影作品)。
出品作家リスト(全30名)
石内都、石川真生、今井壽惠、岩根愛、潮田登久子、岡上淑子、岡部桃、オノデラユキ、片山真理、川内倫子、小松浩子、今道子、澤田知子、志賀理江子、杉浦邦恵、多和田有希、常盤とよ子、長島有里枝、楢橋朝子、西村多美子、蜷川実花、野口里佳、野村佐紀子、原美樹子、ヒロミックス、藤岡亜弥、やなぎみわ、山沢栄子、米田知子、渡辺眸
日本展オリジナルの4名
欧米巡回展の出品作家26名に加え、日本展で新たに加わったのは以下の4名です。
今井壽惠
岩根愛
藤岡亜弥
米田知子
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