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2月に見ておきたい展覧会——いまの関心から選んだ3つ

  • 1月31日
  • 読了時間: 5分

更新日:2月1日


📍いつもブログを読んでくださりありがとうございます。


2月の始まりに向けて。


季節の移ろいとともに、昨年から続いていた展覧会が、少しずつ会期を終えていく時期でもあります。


今月は、個人的に関心を寄せている展覧会を、3つほどピックアップしてご紹介します。


2月に観ておきたい展覧会を3つ紹介します。刺繍やテキスタイル、戦後日本美術、印象派絵画など、いまの制作や関心と重なる視点から選びました。


1.世田谷美術館「ミナ ペルホネン/つぐ」


最初に挙げたいのは、世田谷美術館で開催中の「ミナ ペルホネン/つづく」展です。


ミナ ペルホネンは、皆川明さんが立ち上げた日本のファッションブランドで、2019年には東京都現代美術館で大規模な個展も開催されました。


衣服という枠にとどまらず、テキスタイルや空間、思想までを含めた表現として、多くの人に記憶されているブランドだと思います。


このブランドの特徴の一つは、日本のものづくりや職人との関係性を大切にしながら、

「100年続くブランド」という時間軸を明確に意識している点にあります。


流行や即時性ではなく、積み重ねや継承を前提とした姿勢そのものが、作品やプロダクトに反映されてきました。


今回の展覧会では、特にテキスタイルを中心に据えた構成になっていると聞いています。


布という素材が、どのように時間や記憶、身体感覚と結びつき、展示空間の中で立ち上がっているのか。その点に強い関心を持っています。


私自身、上野で開催されていた刺繍展アール・デコ展、展を経て、現在は針や糸、縫うという行為を制作の中で扱っています。


その流れの中で、本展は、素材と行為、そして継続という視点を改めて考えるための、重要な参照点になると感じています。


事前にテレビ番組で特集されている様子も目にしましたが、断片的な情報にとどまらず、実際の展示空間の構成や、作品同士の関係性を自分の制作の文脈に引き寄せながら確認したい展覧会です。


💬今回の展覧会では、特にテキスタイルを中心に据えた構成になっているそうです。



2.「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」


もう一つは、日本の女性美術家たちに焦点を当てた「アンチ・アクション —— 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」展です。


本展は、戦後日本におけるアンフォルメルの文脈の中で活動してきた女性作家たちを取り上げた展覧会で、すでに多くのレポートや言及を目にしています。


その反応の多さ自体が、このテーマの切実さを物語っているようにも感じられます。


戦後という大きな転換期において、彼女たちはどのような状況の中で制作を続け、どのように語られ、あるいは語られてこなかったのか。


作品そのものだけでなく、その背後にある制度や評価の構造にも目を向ける必要があると感じています。


また、現在の視点から見たとき、当時の表現はどのように読み替えられるのか。


再評価という言葉の背後に、新たに立ち上がる問いや違和感はないのか。


その点も含めて、展示の構成や作品同士の関係性を丁寧に追ってみたいと考えています。


この展覧会は、過去の作家を振り返るものではなく、いま制作を続ける立場から、自分自身の足場や視座を点検するための参照点になるのではないかと思っています。


💬1950年代から60年代の日本の女性美術家による創作を「アンチ・アクション」というキーワードから見直した展覧会。



3.国立西洋美術館「オルセー美術館所蔵 印象派室内をめぐる物語」展


三つ目は、上野の国立西洋美術館で開催中の「オルセー美術館所蔵 印象派―室内をめぐる物語」展です。


今年は印象派をめぐる展覧会が複数予定されていますが、本展は会期が2月で終了すること、そして初来日の作品が含まれている点で、特に意識に留めておきたい展示の一つです。


なかでも、

  • エドガー・ドガ《家族の肖像(ベレッリ家)》

  • フレデリック・バジール《バジールのアトリエ、ラ・コンダミンヌ通り》

  • エドゥアール・マネ《エミール・ゾラ》


といった作品は、本展ならではの構成の中で提示されることで、印象派の「室内」という主題がどのように扱われているのかを考える上で、重要な手がかりになるように思います。


西洋美術史家・三浦篤先生の著作を通して、これらの作品や時代背景に触れてきた私にとって、本展はテキスト上の知識と実作との距離を測り直す機会でもあります。


図版や言説として知っていたイメージが、実際の画面やスケール、空間配置の中でどのように立ち上がってくるのか。


その差異に注意深く向き合いたいと感じています。



💬開館前から列を作って並んでいる人気の展覧会。



いずれも、いまの自分にとって見ておきたい展覧会です。


作品を鑑賞することにとどまらず、制作や作品のあり方、展示空間の構成と、どのように接続しうるのか。


そして、この三つの展覧会を通して、いま自分が何を見ようとしているのか。


無理のないかたちで会場に向き合い、得られるものを丁寧に受け取っていきたいと考えています。



BASEでは2026年カレンダーやポストカードやドローイング作品を取り扱っています。是非一度ご覧になってみてくださいね。


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