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好きなものが作品になる|安西水丸『MIZUMARU's』を読んで

  • 7月6日
  • 読了時間: 3分

📍いつもブログを読んでくださりありがとうございます。


7月3日、村上春樹の通算16冊目となる長編小説「夏帆」が発売されました。このブログを読んでくださっている方の中には、すでに手に取って読み始めている方もいらっしゃるかもしれません。

村上春樹作品の装丁を長年手がけたイラストレーター、安西水丸さんをご存知の方も多いと思います。立川プレイミュージアムでは「イラストレーター 安西水丸展 ぼくのあそび I DRAW TO PLAY」が2026年5月20日から7月12日(日)まで開催しています。

会期末が近づいていますので、気になっている方はお早めに。


2014年に逝去した安西水丸さんの、オシャレな本を見つけたのでご紹介します。

なお、立川プレイミュージアムはわたし自身はまだ訪れたことがないのですが、絵本、マンガ、アートの本格的な展覧会を定期的に開催している美術館です。木材を使った内装にもこだわりが感じられ、絵とことばをテーマにした空間づくりが特徴です。入場料がかかりますが、リピーターの多い美術館です。



📚好きなものが、作品になる——安西水丸のコレクションと制作

『MIZUMARU’s』

監修:安西水丸事務所

出版年:2024年

出版社:株式会社 淡交社


この本はテキストが少なく、画集や写真集のような小さな一冊です。

安西水丸さんが集めたコレクションと、それをイラストに描いたものを並べて見せる「創作の着想源」と章から本は始まります。安西さんのシンプルですっきりした色合いと線の隣に、描いたオブジェやおもちゃを並べた写真。どちらもかわいい。続くページには、コレクションをひとつひとつ写真に収めたものが並びます。ブルーウィロー、民芸品、郷土玩具、人形、アメリカのフォークアート、スノードーム、灯台——どれも安西さんのイラストの世界から飛び出してきたようです。


それもそのはず、コレクションからイラストが生まれ、イラストはコレクションのような雰囲気を纏う。安西さんが好きなものが、安西さんの作品を作っています。どれひとつ取っても、安西水丸という人から逸脱しないものばかりです。


ハワード・ウィンスター、R.A.ミラー、モーズ・トリバーといったアメリカの作家の作品は、この本で初めて知りました。血肉を注いで苦難と忍耐と精神力で作り上げる、熱い作品だけが芸術だという思い込みをそっとほぐしてくれるような、素朴で安心する優しさがあります。安西さんのコレクションを通して、そういう作品の存在を教えてもらいました。



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