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禁欲的なはずが、人間的だった——ジャッド展、ワタリウムへ行く前に

  • 7月8日
  • 読了時間: 3分

📍いつもブログを読んでくださりありがとうございます。


ワタリウム美術館で2月15日に開幕した「ジャッド|マーファ展」。会期は当初6月7日までの予定でしたが、7月12日まで延長されました。予定がようやく立ち、見に行くことになりました。


ジャッド作品を単独で美術館で見られる機会はそうありません。わたしにとって、学生時代のミニマルアートといえばまずジャッドの立体——それほど思い入れのある作家です。ただ、彫刻やオブジェは鑑賞後にテキストにしようとすると引っ掛かりが少ないと感じていたので、今回は事前に小さな展示を見に行きました。(👉2026展覧会レポート#13|Donald Judd:Design)


そこで見たのは、ジャッドが手掛けた家具(椅子・テーブル・ソファなど)と20点のリトグラフ。学生の頃に感じていたようなミニマルで禁欲的、工業的な無機質をもっと想像していたのですが、実際には人間的な感情を惹き起こすサイズと形がそこにあって、ジャッドという人の采配の手仕事的な温かみに少し驚きました。



今回のワタリウム美術館での展示は、ジャッドがニューヨークを離れ、メキシコ国境に近いテキサス州マーファへ移り住み、街に残る建物を生活と制作の場として作り変え、恒久的な展示スペースを築き上げていった軌跡を紹介するものです。日本初公開となる初期の絵画作品や立体作品のほか、マーファに残された資料の数々も公開されます。

公式HPをもとに、展覧会の見どころをまとめました。


見どころ①

日本初公開の初期絵画——「絵画の限界」を探った若きジャッド(2階)

2階では1950年代の絵画作品群が展示されており、一部が日本初公開です。ジャッドがなぜ絵画を「捨てた」のか。その答えの片鱗が、ここにあるかもしれません。


見どころ②

2次元から3次元へ——スタック連作と素材の告白(2階)

アルミニウムやプレキシグラスを用いた代名詞的な立体作品も同フロアに併設。2次元の平面における探求が、いかにして3次元の物理的実体へと移行していったのかを、ひとつの空間で一望できる構成になっています。


見どころ③ マーファのパーマネント・インスタレーション——写真と資料で「場所」に迫る(4階)

4階ではマーファで実践したパーマネント・インスタレーションが、写真と資料を通じて紹介されます。ジャッドが追求した「展示とは何か」という問いに、正面から向き合えるコーナーです。


見どころ④ 1978年「ジャッド展」のドキュメント——ワタリウムとジャッドの48年

1978年、ワタリウム美術館の前身ギャルリー・ワタリで開催された「ジャッド展」は、彼にとって初来日の機会でした。その展示資料やカタログ、収蔵作品やドローイングを通じて、創設者・和多利志津子との交流をはじめ、日本における受容の歴史が振り返られます。



イセタンザスペースでは展示スペースの制約から、立体作品のユニット間の間隔や各作品の設置高さへの配慮が十分になされていないように感じました。ワタリウムでは、その点に意識を向けながら作品と向き合ってみたいと思っています。なお、本展の協力には伊勢丹新宿店の名前もありました。



【ジャッド|マーファ】

会期:2026年2月15日(日)- 6月7日(日) 7月12日(日)*会期延長

会場:ワタリウム美術館

開館時間:11時より19時まで

入場料:1,500円




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