2026展覧会レポート#51|安西水丸2026村上春樹さんとのお仕事@SPACE yUI
- 7月14日
- 読了時間: 3分
📍いつもブログを読んでくださりありがとうございます。
青山を歩いていて見つけた一枚のチラシ。
SPACE yUI「安西水丸2026 村上春樹さんとのお仕事」展。
地下鉄外苑前から徒歩7分。路地裏に入り、ちょっとした坂道を上がったところにある小さなギャラリーです。安西水丸(1942-2014)といえばすぐ村上春樹と結びついてしまいます。ちなみに7月3日に3年振りの長編「夏帆」が発売されましたが、お読みになった方もいらっしゃるでしょうか?
ギャラリーの開催概要にも「安西水丸氏と村上春樹氏との実に多くのお仕事の中、陶ギャラリーでも書籍の出版に合わせて、何度か楽しい展覧会を開催いたしました。(中略)お二人の多面的な魅力を、小さなギャラリーの中でせいいっぱいご紹介できたら嬉しく思います。」とあります。

ネオシルクスクリーンという技法
ここでも村上氏の「中国行きのスロウボート」の作品を展示していました。
ここで「作品」といっているものについてちょっとだけ説明しますね。展示していた作品はネオシルクスクリーンという版画(プリント)です。
これは安西氏が版画制作を依頼していた360°グラフィックスが独自に開発した技法です。
版を使わず原画データをそのままプリントするジークレーに対して、ネオシルクスクリーンは版を用いる孔版技法・シルクスクリーンを主体に他の技法を組み合わせたもので、原画の忠実な再現ではなく、その先の表現を目指しているのが特徴なのだそうです。
ネオシルクスクリーンでは未だに使用されていないインクや素材、材質、コンセプトを導入し、新たな表現を試みているそうです。だからか原画を忠実に再現するという二次使用的な成果物ではなく、その先の作品として制作しているようです。
安西氏の原画自体も配色が鮮やかで独特のポップさがあります。
これは「パントーン・オーバーレイ」と呼ばれる透明なカラーシートを切り貼りする、独自の切り絵で作られています。
あ、余談ですが、安西氏と蛭子さんのイラストの雰囲気が似ているな。
クリームの額と、シートたちの物語
作品はシンプルなクリーム色のフラットな額に合わせていました。シートのみ購入して自分で好きな額に入れるのもおしゃれになると思います。小さいものは15×15cmの正方形サイズから、比較的大きなサイズまで展開していました。Tシャツ、キーホルダー、メモ帳、ステッカーやポストカードも。ポストカード一枚の購入でも、購入特典としてさらにポストカードが付いてくるというラッキーもありました。
蒸し暑い初夏に効く、安西水丸
安西さんの作品って、こういう、アスファルトから湯気が昇るような暑さに突然雨粒が落ちて、もわっとする蒸した初夏の日に合うと思う。さらっと一掃きするような軽やかさと爽やかさがあります。熱血とかボルテージが上昇するようなものから一線を置くような。
それがクールとか都会的でモダンに映るんだよな。柑橘類の入った炭酸のシュワっとする飲み物を飲んだ後のような、ひんやりさっぱりした展示でした。
あわせて見たい
最後に、立川プレイミュージアムでは「イラストレーター 安西水丸展 ぼくのあそび I DRAW TO PLAY」が2026年5月20日から7月12日(日)まで開催していました(この展覧会は終了しています)。
9月14日から10月25日(日)までは、武蔵野美術大学美術館・図書館で「安西水丸とイラストレーション 絵があって、ぼくがいた。」が開催予定です。
会期:2026年7月2日(木) 〜25日(土) 7/5、7/12、7/19日曜休廊
会場:SPACE yUI
開館時間:12:00 – 19:00(最終日17:00まで)
入場料:無料
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