太田美術館「葛飾応為「吉原格子先之図」 夜景の系譜」に行く前に。見どころ・チケット・応為が登場する小説3作について。
📍いつもブログを読んでくださりありがとうございます。
10月6日に開催する太田記念美術館「葛飾応為「吉原格子先之図」 夜景の系譜」について公式HPから見どころをまとめました。
北斎の娘でもあり、同じ浮世絵師として女性像を描かせたら北斎より上。と言われるほど実力がありながら作品はほぼ残っておらず、北斎の影で父を支えながら絵筆を握り続けた葛飾応為。北斎から「応為」という筆名をもらい、卓越した陰影描写と色彩感覚は、その当時随一でした。応為について書かれた小説を読んで、実際の作品を生で見に行きたくなるのは当然のこと、やっとこの機会が訪れました。
3年振りに公開される「吉原格子先之図」。
展覧会は12月6日(日)までとなっており、前期(〜11/3)と後期(11/7〜)で全点展示替えを実施します。応為作品のみ通期展示しています。リピーター割りも適用されるので、2回訪れたいものです。
💬10月開催の注目の展覧会をまとめています。
💬葛飾応為の記事はコチラからどうぞ。
💬葛飾北斎の記事はコチラからどうぞ。
葛飾応為「吉原格子先之図」 夜景の系譜 (浮世絵)
10月6日(火)― 12月6日(日)※前後期で全点展示替え
見どころ3点
1. 世界でも貴重な応為作品が3年ぶりに登場
応為の肉筆画は世界に十数点しか確認されておらず、その中でも代表作とされる《吉原格子先之図》が通期で公開されます。光と影、明と暗の対比が際立つ一点です。
2. 麗しき夜景の名作を味わう
月夜、花火の夏の夜、雨の夜と、絵師たちが挑んだ「夜」の表現をたどります。ベロ藍の夜空を得意とした広重、陰影で文明開化期の東京を描いた清親を軸に、清長、英泉、国芳、芳年、井上安治、小倉柳村らの作品が並びます。
3. 海を超えて愛された、知られざる夜景版画
明治後期以降、海外向けに作られた夜景版画を紹介します。版元の長谷川武次郎や渡邊庄三郎にも注目し、これまで研究や展覧会でほとんど取り上げられてこなかった分野に光を当てます。
🎫チケット情報
・事前のオンライン購入について
公式サイトには、当館では入館のための日時指定予約を行っておらず、ご希望の日時にお越しくださいとあります。支払いも現金のみで、クレジットカードやQRコードは使えません。オンラインチケットの案内は見つからなかったので、当日窓口で現金購入が基本になります。
・料金 一般1,200円、大高生800円、中学生(15歳)以下無料です。中学生以上の学生は学生証が必要です。
・割引
リピーター割引:会期中2回目以降は半券の提示で200円引き(他の割引との併用不可)
他館相互割引:山種美術館、戸栗美術館、サントリー美術館、千葉市美術館の半券・会員証などの提示で100円引き
障害者手帳の提示:本人と付き添い1名が100円引き
・混雑について 公式は、土日祝日と終了間際は大変混雑が予想されるため、できるだけ早めの平日に来てほしいと呼びかけています。会期中は、土日祝日の団体・グループの予約も原則停止です。
・開館情報 10:30〜17:30(入館は17:00まで)。休館日は10月13・19・26日、11月2・4〜6・9・16・24・30日です。
📚図録・グッズなど
・図録 作品リストに「番号は展覧会図録の番号と一致」とあるので、図録は作られているようです。人気絵師や好評だった展覧会の図録は完売することも多いそうです。早めに会場で確認するのがよさそうです。
・関連書籍公式の刊行物ページに『葛飾応為 鑑賞ガイドブック』(青幻舎、B5変形・136頁、1,000円)があります。令和4年に改訂された版です。
🏮おまけ:応為が登場する小説3作
・✨朝井まかて『眩(くらら)』(新潮社、2016):応為の20代から、《吉原格子先之図》に至る60代までを描く長編です。著者はこの作品の実物を美術館で見たことが、執筆のきっかけだったと語っています。展覧会の前に読むなら、まずこの一冊。
キャサリン・ゴヴィエ『北斎と応為』上・下(彩流社、2014):海外の作家による、北斎・応為父娘の物語です。
三日木人『北斎夢枕草紙:娘お栄との最晩年』:北斎と娘お栄の最晩年を描いた作品です。
わたしは3冊を読みましたが、一番のおススメは朝井まかて『眩(くらら)』です。
応為と北斎は親子であり、同業者であり師弟でもあります。娘としての応為の描写は、朝井の得意とする「男親と娘」の心理描写が光ります。また北斎の弟子・栄泉の男ぶりがカッコ良くて、惹かれます。想像するしかない江戸時代の実際の証言からではない、応為と北斎。朝井は二人を過度でデフォルメせずに、人物に深く丁寧に迫り、真実味を帯び、繊細で気丈な人間を描いています。
キャサリン・ゴヴィエと三日木人が描く、北斎と応為、栄泉は、それとは異なり史実に基づいてはいるけれど、物語として読むには少し物足りなかったです。
あわせてどうぞ
詳しい活動はこちらから→【プロフィール】
お仕事のご相談はこちらから→【お問合せ】




コメント